飲むビタミンCと塗るビタミンCの違い|30代の健康維持とスキンケア
冬は乾燥しやすく肌もカサカサだったのが、春になると気温も上がり今度はテカりが気になりだす。といった肌の調子が安定しないといった状態が気になっている方もいるのではないでしょうか?
そんな中で美肌を保つ栄養といえばビタミンCです。
ビタミンCは食事や飲料、サプリといった体内に取り込む摂取方法の他に化粧水など化粧品に配合される塗るタイプがあります。
この2つは同じビタミンCなようで少し違いがあります。
飲むビタミンCと塗るビタミンCの特徴
飲むビタミンC
ビタミンCは野菜や果物などに含まれるビタミンです。
抗酸化作用を持ち還元力が大きな特徴となっていて、日々の生活の中で体内に発生する活性酸素を還元することで酸化(細胞などの劣化)した状態を元に戻すのに働いてくれます。
他にもコラーゲンの生成に関わっていたり鉄やカルシウムの吸収など様々な生理作用との関わりを持ちます。
そんなビタミンCは体内では生成されないだけでなく、日々の生活の中で失われやすい栄養素です。
ビタミンCが失われやすい状況には
- 体調を崩した時
- タバコ、アルコールの摂取
- ストレス
- 運動
といった行動によって失われてしまうと言われています。
そのため、日々の食生活でビタミンCを補給することが大切になってくるわけです。
美肌成分というイメージですが健康的な体を保つためには欠かせない栄養素と言えます。
サプリメントやドリンクなどでも補給できるため、風邪などを引いた時に飲むといった方も多いのではないでしょうか。
飲むビタミンCと食事から摂取するビタミンCは違う?
ビタミンCはサプリメントやドリンクの他に病院でもビタミン剤を処方してもらうことも可能です。(シナール配合錠やハイシー顆粒などが一般的)
食事から摂れるビタミンCは天然のビタミンCですが、サプリメントやドリンク、処方されるビタミン剤は基本的に化学合成されたビタミンC(アスコルビン酸)が多いです。
天然のビタミンCは原料が元々持つもので、合成されたビタミンCは基本となる物質(ブドウ糖など)を化学変化などで分子構造を変えて作られたものです。
この2つのビタミンCは構造上は同じもので、違いは無いとされています。
他にも合成のビタミンCは食品添加物として市販のお弁当や飲み物の酸化防止剤としても用いられることが多いです。
そのため、本来のビタミンCとは違う側面を持つため、摂取自体を懸念される方も多い他、食材から摂るビタミンCとくらべて過剰摂取につながる可能性があるので、摂取量には注意が必要です。
ただし、過剰摂取には注意が必要ですが、日々の食事で不足しがちな方にとっては天然のビタミンCを摂ることがもちろん望ましいですが、栄養補助として役立つ点は多いです。
※食品添加物の酸化防止剤として配合されているものは栄養素としては機能していません。
塗るビタミンC
- ビタミンCの肌に対して期待できる作用には
- ターンオーバーを促す
- コラーゲンの合成、セラミドの合成
- メラニン生成の阻害・還元
- 肌の炎症(ニキビなど)
- 皮脂分泌のコントロール
- 抗酸化作用によって酸化から肌を支える組織を守る
といった働きが知られています。
そのため、
- 若々しい肌を保ちたい、ハリを高めたい
- ニキビ予防やケア
- シミ対策
といった化粧品に使用されています。
塗るビタミンCはビタミンC誘導体が一般的
化粧品に配合されているビタミンCは酸化しやすく、肌に刺激がある他、安定性が低いという点を改善するためにビタミンC誘導体として安定性を高めた状態に加工されています。
これによって肌への刺激も穏やかになり、安定性が増し、肌で酸化しにくく作用が持続させることが期待できます。
皮膚科の治療でも使用される成分です。
これによってお肌に直接ビタミンCを安定して届けることが可能になっています。
美肌のためという点では直接肌に届けられる塗るビタミンは飲むよりも直接的なケアに適していますので、この点を考慮するとお肌に塗るビタミンCを与えるのは目的と一致することで有用性が期待できます。
ビタミンC誘導体といってもいくつか種類があり
- リン酸アスコルビルマグネシウム
- リン酸アスコルビルナトリウム
- テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
- リン酸アスコルビルアミノプロピル
- スコルビン酸グルコシド
- アスコルビン酸グルコシド脂肪酸
- パルミチン酸アスコルビル
などがあります。
スキンケアを目的としたビタミンC
スキンケアをする際にはやはり塗るビタミン(ビタミンC誘導体)を肌に直接届けることで有用性を活かすことが期待できます。
というのも食事などから取り入れられたビタミンCはすべてお肌のために使用されるわけではなりません。
そのため肌のために摂っていても結果的に違う場所で消費されてしまうということも多いので、スキンケアのためにビタミンCを使用する時には肌に直接与えられる塗るビタミンCが優位な点が多いです。
これから夏もやってきますので、紫外線によって発生する活性酸素から肌を守るための紫外線対策として日々のお手入れでも役立ってくれます。
体にしっかりとビタミンCを補給するなら飲むビタミンC
飲むビタミンCは体の中に必要なビタミンCを補給することが一番の目的で、体内でビタミンCが本来の働きを果たすために必要です。
特に体の酸化を防ぐ抗酸化作用と還元力は細胞の劣化を防ぐための働きですので、お肌のためでなく、健康のために補給する必要があります。
天然のビタミンCを野菜や果物から補給しながら、不足分をドリンクやサプリメントなどの栄養補食品で補うというバランスで摂ることで、健康的にビタミンCを補給できます。
ビタミンCは水に流れやすく、熱にも弱いので多く摂っているつもりでも実は不足しがちということもあるので、若々しさを保ち健康リスクを減らすためにも30代以降という体の変調が現れだす年代はしっかりと補給したいですね。
特にタバコを吸う、お酒が好きで生活習慣が乱れがちという方はビタミンCが失われやすい生活習慣と言えますので注意したいポイントです。
まとめ
ビタミンCをエイジングケアに取り入れるなら、しっかりと食事から天然のビタミンCを補給(天然のビタミンを摂ることは他の栄養素も一緒に補給できるという大きなメリットがある)しながら、不足した分を飲むビタミンで補うことが基本です。
そして塗るビタミンCは気になる肌の悩みとビタミンC誘導体の有用性が一致している場合に取り入れることで役立ってくれます。
ビタミンCは健康リスクを予防するのにも関わる栄養素の一つとされています。
若々しくいるためにも毎日の食事と生活習慣に気を配りながら、ビタミンCなど基本の栄養をしっかりと補給することが、実は一番のエイジングケアにつながることもしっかり理解しておきたいですね。